呼吸のように・・・

俳句のエッセー

色鳥

花街の一角に、堀切が遺されて、
細い流れが輝いていました。
黄鶺鴒が一羽、背黒鶺鴒がたくさん、
緩やかな土居を、尾を振りつつ降りていきます。
ムクドリが来れば、サッと飛び立ち、
またやって来ては、水を飲みます。
雀が水浴びをして、乾いた石を鶺鴒が飛び渡り、
そこへキジバトがやってきて、水の真ん中に立てば、
また、どの鳥も逃げだします。
羽ばたきの音をさせて…

花街の一角に、堀切が遺されて、
そこは鳥の世界です。