秋の風のイメージは、少し強く吹く風。
でも、それほど寒くもなくて、
枯葉がカラカラ枝に鳴って、飛ばされて、
見上げれば空が高くて、鳥の声が鋭く聞こえて…
心のイメージは、寒さに向かう頃の寂しさや
新しい出会いが熟してくる頃のような充実感。
仕事や勉強の実りを感じる頃。
子規の俳句を学びます。
絶壁の草動きけり秋の風
藪寺の釣鐘もなし秋の風
ともし火を見れば吹きけり秋の風
秋風や侍町は塀ばかり
秋風や雲吹き起る山のかひ
秋風や白雲迷ふ親不知
秋風や皆千年の物ばかり
何でもない風景を詠んでいるようでいて、
無駄のない言葉の選びがあり、
秋の風という季語が上手く捉えられていると
勉強になります。
心の風景、心に感じたそのままの景色を
十七文字に出来たらいいと願います。