呼吸のように・・・

俳句のエッセー

名月

今夜、美しい月が出ています。
満月ですね。
かぐや姫が月へ帰った日ですね。

夜中、涼しげに銀いろだった月が、
明け方は、暖色をおびて、黄色がかってきます。
いつも闇に溶け込んでいる日本海が、
月明りで水平線があらわになり、
夜空と海を分けています。
海は銀色です。

月明りで自分の影ができるほどの、眩しい夜。
影を踏みあって遊んだことを思い出します。
子供は何でも遊びにし、それをいつまでも大人は覚えています。
時間が分からなくなる、名月のマジックでした。