呼吸のように・・・

俳句のエッセー

秋暑

この時期は、私も例外なく
墓参りに出かけます。

暑さを避けて、午前中の早い時間に出かけました。
まず、少し離れたところにある親戚の墓を二つ。
そして、お寺にある両親の眠る墓へと向かいました。

午後は西からの風で蝋燭の火がつかず苦労しますが、
朝は風もなく、すべてが順調に整いました。

キリスト者になり、墓前で経を読むことはしなくなりましたが、
手を合わせ、父母に話しをしてきました。
帰ろうとして、境内の角を曲がるとき、
もう一度振り返ると、二本の燭が墓前に揺らいで見えました。

今日も暑い一日を予感させる空気を感じつつ、
燭の火から目を離して、境内を過ぎてゆきました。