呼吸のように・・・

俳句のエッセー

瑠璃蝶

海の色を映した瑠璃蝶の翅は、
少し尖った形をしている。

潮風の涼しさに集まり、
楽しんでいるよう…

風を翅で掴んで、跳ねるように飛ぶ。
海が向うに見える。

木々の影が短くなる時刻。
木立の中にこもる湿気を、潮風が払う。
その涼しさの一瞬を
瑠璃蝶は翅に映して飛ぶ。

風は秋を告げていた。