呼吸のように・・・

俳句のエッセー

あめんぼう

水面に触れると、水底に影がくっきりと顕れます。
あの細い脚を持ったあめんぼう。
脚の先が水面に触れているので、影がくっきりとします。
なんと、団扇を持ったような丸い影が、
水を掻いているのが分かります。
そして、なぜか影には光の輪郭があるように
廻りが細く明るく見えます。
科学的にどう説明できるのでしょうか。

あめんぼうは、風が来るたび流されて、
そのつど、跳ねるように逆らいます。
その動きは、コマ送りのよう…
コマ送りが、大小思いのままに、
水面を行き来していました。