呼吸のように・・・

俳句のエッセー

朧月

おぼろ月。
今、影になる屋根の上に、おぼろ月。
うつうつと夜は更けていき、
気にならない程度の寒さを感じる。

月がはっきりしないならば、
影もまた、映えない。

一つの出来事は、また、一つの何かを生み、
一つの何かを動かせば、また、何かも動いていく。
離れているようで、つながっている、何もかも。

あなたが尖れば、刃は背に閃く。
心して、心して、対峙せよ。
目の前の物は、それだけで終わらない…