呼吸のように・・・

俳句のエッセー

囀(さえづり)

川岸の草むらに囀りが聞こえて、
探すけれども見つからない。
鳥は警戒心が強いのです。

堤防付近に鳥の囀りの源を探していて、
足を滑らせ、落下。
したたかに背を打ったことがありました。
しばらくは呼吸が苦しくて、
大きな動作ができなかった思い出があります。
一体、何をしているんでしょうね。

線路の近くで、また、囀りが聞こえます。
さすがに線路へは近付きませんでしたが、
目を凝らして、じっとして、
鳥が飛び立つのを、また、降りてくるのを待ちます。
人は、どう見たでしょうか?

鳥たちは、空の中でもつるんで飛んでいます。
追いかけっこのように、飛びまわります。
鳥たちの生命の営みの一つ、
囀りです。