呼吸のように・・・

俳句のエッセー

春の電車

山笑う。
春の山が見える。
峠を越えて、我が町へ帰って来た。
曲がりくねった道路は、山裾を辿っている。
そこへ、
電車がやって来た。
山のふもとの鉄路を辿り、
傾きながら、曲がっていく。
ぐるーっと山裾をめぐって、トンネルに消えて行った。

春の電車。
たくさんの人と希望を乗せて、
西へと駆けて行く。