呼吸のように・・・

俳句のエッセー

冴返る

午前中、一時、春らしい明るさがあり喜んでいたら、
雪が降り出し、あっという間に辺りを真っ白にした。
寒い。
気温もあっという間に下がってしまった。
川面にあった日溜まりは姿を消してしまった。
まるで銀紙をくしゃくしゃにしたような陽光も
また、はかない季節だ。

ところで、近頃、何か忘れ物をしているような気がして、
心もとない感覚にとらわれている。
誰かにお金を借りたとか、
誰かとの約束を忘れているとか…
そろそろ怪しくなってきたのかも知れず、
もし、私が忘れていたら教えてほしいと思う。

それとも、春が近いので、
心がそわそわしているだけかも知れない。
心はいつも少女のよう、かな…?