呼吸のように・・・

俳句のエッセー

薄雪

寒い日でした。
雪がさらさら積もって、断続的に降り続いて。
雪掻きに汗を流して。

薄雪を踏んで出かけて。
新雪を踏んで足跡をつけて。
足跡は融けて、ずっと続いて…

雪だらけになって、帰って来て。
バックの中にも雪が入って、融けて、
大切な本が、うっすら濡れて…

夜になって、窓に明かりがともり、
窓に雪が降って、窓にだけ雪が降って。
窓の明りが消えると、雪も消えて。

寒い夜。
それでも雪は降っていて、
音もなく降り続いて、
町は雪の中に眠りにつきます…