2013-02-01 冬芽 夕焼け雲が明るく輝くころ、 そろそろ風が冷たく感じられるようになり、 マラソンの青年もいなくなり、公園に一人佇んで 冬芽を見上げていた。冬芽は逞しく、拾い空を目指して立っているように見える。 枝ごとの冬芽に、空が広がっている。 それぞれの芽に、それぞれの空がある。 それぞれの空は、広く、高く、果てしがない。 人知れず冬を越え、空の深さに抱かれて、 暖かな春を迎える。真っ直ぐに空を芽目指して咲くように、 太陽が促す季節は、もうすぐそこに来ている。