呼吸のように・・・

俳句のエッセー

短日

教会にクリスマスの準備をしていた時、
奏楽者が、次の礼拝の奏楽の練習をしていた。
日も傾いて、薄暗くなっても
それは続いていた。
やがて、パイプオルガンの音が途切れて、
一人の少女が現れた。
奏楽者は、まだあどけない顔の少女だった。

○○ちゃん、帰るの?
―はい。

そうやって、
皆に挨拶をして帰っていった。
明りの灯されていない聖堂の中は、
みるみる暗くなっていった。
しかし、まだ、5時になっていない。
実際の時間ではなく、
外の明るさで、物憂げな疲れを感じる。
日の短いこの頃である。