呼吸のように・・・

俳句のエッセー

秋桜(コスモス)

あの日の朝、4時を過ぎたころ、緩やかに呼吸が少なくなって、
母は旅立っていった。
家に帰る道すがら、コスモスの花がずっと続いていて、
無言の母に手を置きながら、心で話しかけていた。
秋晴れのいいお天気だった。
その日から、ちょうど12年。
今日も秋晴れの気持ちのいい日だった。

最後まで、命の希望を持ち続けて、
最後まで、頑張り通した母へ、
コスモスは咲いてくれているのだと思った。

奇しくも、今日、お送りすることになった方があった。
どうか、旅立った魂が天に昇り、
遺された方々に平安がありますように。
コスモスの花のように、
澄んだ秋の空に向かって祈った一日だった。