呼吸のように・・・

俳句のエッセー

おじぎ草

昨年の晩秋、一つ98円のおじぎ草を買った。

ブラジル原産なので、越冬は難しく、
廉売して売り尽くそうとしたのだろう。

そのおじぎ草を室内でぬくぬく育て、越冬に成功した。
そして今、窓辺に馬鹿みたいに繁っている。

注意書きには、
余り栄養を与えないでください。
葉ばかり繁って、花が咲かないことがあります、
とある。

もしかして、栄養を与えすぎたかも知れない。
どうして花がつかなくなるかと言うと、
栄養が十分すぎると、子孫を残す必要がないというので、
花をつけなくなるそうなのだ。

なるほど。

この話を聞いた時、となりの人が、私を見て笑っていた。
どうして笑ったのか、知らないふりをした…
でも、
わたしが育てたからと言って、花がつかなかったら、どうしよう。
何とか咲いて欲しい。
おじぎ草のピンクのお花が楽しみな私である。