呼吸のように・・・

俳句のエッセー

河骨(こうほね)

池に河骨が咲いていた。
黄色の花を、ポンと茎にくっつけたようだ。

揺らぎもせずに、佇んでいる。
池の水は静かで、河骨をそのまま写していた。

河骨は、水面に花の裏側を写していた。

黄色の天を向いて咲く花と、
それを写す裏側の花と。

水上の小町は、どこから見ても可憐だった。