呼吸のように・・・

俳句のエッセー

夏帽子

夏祭りの日。
町中で法被姿の一群が歩いてきた。

その中に、中学の先輩の姿を発見。

挨拶しようか、どうしようか…
ドキドキしながら、迷いながら歩いて行って、
でも、すれ違いざまに、
夏帽子を深くかぶって隠れてしまった私。

先輩は気付かずに、歩いて行ってしまった。
ホッとしたような、残念なような、複雑な心境だった。

もう代替りして、旦那衆の仲間入りしているようで、
法被の色が若い衆と違っていた。
背中に牡丹が赤かった…