呼吸のように・・・

俳句のエッセー

五月

もうすぐ私の誕生日だ。
…と、思っていたら、誕生日プレゼントのDMが届いた。

なぜ、コーヒー屋が私の誕生日を知っているのだろうと驚く。
理由はわかっているのだ。
私の名前で会員登録をしている人が、家にいる。
自分の名前で書けばいいものを、おかげで、
コーヒー屋、お茶屋、レストラン…割引券やプレゼント引換券が届いてしまう。
まだ、喜んでいられるので、有難く頂いておこう。

かつて、化粧品の懸賞で、ハワイ旅行が当たったことがある。
この話をすると、大変、珍しがられるが、
バブル期には、こんな景気のいいことがあったのだ。
同僚と二人、一週間ほどワイキキを堪能してきた。
ちょうど、この季節だった。

自転車を借りて乗り回していたら、ブラジルからの男性二人組に声をかけられた。
日本語だった。「日本語を勉強しています」と言って、
勉強の成果を試したい様子だったので、ちょっと話した。
そして、一緒に写真を撮って欲しいというので、写真を撮った。
本当にそれだけだったが、その時に、
「あなた、キレイです」と、たどたどしい日本語で言われたのは、
ちょっと嬉しかった、かな。

一方、一緒に行った同僚は、
ハンバーガーだったかピザだったか、クッキーだったかのお店でアルバイトしていた、
ハワイ大学の学生という男性にデートを申し込まれていた。
聞いては悪いかな、と思って知らん顔していたら、
後でひどく叱られてしまった。
どうして助けてくれなかったのか、と。

ハワイでの一週間は、夢のように過ぎてしまったが、
今、思い出しても夢のようだ。

また、こういうことがあってもいい、と思うのだけど…
×××