呼吸のように・・・

俳句のエッセー

つばめ

木曽義仲が、倶利伽羅峠の合戦に向けて、
戦勝を祈願した、埴生護国八幡宮
ここから、義仲は戦に出て行った。

その埴生口に歴史を紹介する観光施設、
倶利伽羅源平の郷 埴生口」が建築される際、
小判が発見されて、話題となった。

ここに、その小判が展示されている。

歴史とは、あまり関係ないかもしれないが、目をひく展示物に違いない。
ちょっと参考までに、訪ねてみた。

この辺りの地形を俯瞰した立体模型があった。
源平合戦の動きなど想像できて、なかなか面白い。

また、自然も紹介されている。
砺波山に生息する主だった鳥の鳴き声を聞くことができる。
キジ、シジュウカラメジロ…なかなか参考になる。

その鳥の声の録音を流していると、近くに別の鳥の鳴き声が聞こえた。
本物の澄んだ音色に、ハッとして見上げると、
それは、ツバメだった。
あ、もう一羽いる。
どこから入ってきたのだろう。いや、ここに住んでいるのかも知れない。
梁の上で、ツバメのりりしい燕尾がせわしく方向転換をしていた。
ふと飛び立ち、館内の梁を抜け、自在に飛びまわった。

ツバメは元気がいい。小さくても信じられないほど大きな声で鳴く。
運動神経抜群で、身だしなみよく、夏のまぶしい季節の到来を告げる、
とても愛されている鳥である。

家の中に羽のあるものが入ってくるのは、吉兆だとか。

きょうはいい句ができるかも知れない。
そう思い、胸が躍る。

吟行へ出かける日の朝のできごとだった。