呼吸のように・・・

俳句のエッセー

牡丹雪

朝、目覚めると、雪が積もっていました。

この季節の雪は、降っても積もることは、ほとんどありません。

時折は日差しも射しました。
けれども、
地表の雪が消えることはありませんでした。

空を染めているように感じる牡丹雪は、
宙にとどまっているかのようで、
車で走ると、私が突進していくように思えます。

ゆっくりと落ちてくる様子は羽のようだと、いつも思います。

牡丹雪は、天使の羽のようです。

こんなに羽を落として、
たくさんの天使が空から降りてくるのでしょうか。

おそらく、
息ができないほどに、地上には天使がいっぱいです。

周りには、きっと天使がいっぱいです。