呼吸のように・・・

俳句のエッセー

うまごやし

原爆が投下され、以後30年間は

草も木も生えないだろうと言われた広島。

そのヒロシマにうまごやしが茂るようになった。

それは、復活のしるし。

地は、神の守りのもとに復活した。

しかし、人は戻らない。

人は、この地上に、再び帰っては来なかった。

天の国で憩う、天に昇った広島の人々。

私たちを置いて、天上へ昇った人々。

恨みなどはとっくになく、悲しみは薄れはしたが、

事実は消えない。

人は忘れても、事実は消えない。

神は忘れることができない。

私たちの罪も、十字架の死も

贖いも。

だから、私たちは生きることができる。

十字架は、神の眼前に、今も残り、

私たちの罪を覆ってくださっているから。