呼吸のように・・・

俳句のエッセー

「有難う」

礼拝で、讃美歌を歌っているときに、

ふと思い出したことがありました。

今、讃美歌は、「第二編」と「讃美歌21」を併用していますが、

讃美歌21の○○番を歌っているとき、

間違えて、讃美歌第二編の○○番を開いている方がありました。

後ろから見ていて気付いたので、そっと横の席へ移動し、

讃美歌のページを示して、間違いを教えて差し上げました。

のぞき込むようにご覧になり、間違いに気づいて、

讃美歌21をお開きになりました。

ご一緒に並んで讃美をし、歌の終わりに、

「有難う」と、そっとおっしゃいました。

その「有難う」の一言を思い出して、なんだか嬉しくなり、

思わず笑顔になっていました。

不思議ですね。

亡くなった方を思い出して、温かな思いに満たされるとは、

このように思い出していただける自分になりたいと思います。

その時の讃美歌だったわけではなく、

ふいに、何の脈絡もなく思い出しただけですが、

笑顔で讃美できたことに感謝します。

信仰は、受け継がれていくものだということを、実感しています。

この温かな思いが、伝わっていくこと、

これが伝道だとも思いました。

ただ、ただ、感謝します。