呼吸のように・・・

俳句のエッセー

トウモロコシを剥いたら

玉蜀黍が大好きです。
毎日、毎食いただいても飽きないと思います。
近頃の玉蜀黍は、甘くて、粒ぞろい。
私は、一粒一粒つまんでいただくのが好みですので、
塩加減だけではなく、茹で具合にも、こまかな注文を
自分に付けています。
今日の夕食後、まだ、お腹に余裕があったので、
つい、冷蔵庫にある玉蜀黍を一本、持ちだしてきました。
そして、皮をバリバリと音を立てて剥いた、
ところが、
粒はまばらで、珍しく、「不良品」というような
一品でありました。
こればかりは仕方がありません。
皮を剥かずに出荷していますので、
中味を確認できるはずもありません。
ああ、残念。
そして、茹で上げてみると、味も悪く、
やはり、何か問題ありの玉蜀黍だったのかもしれません。
しかし、
思い出したのです。
これが戦中であったら、それはそれはご馳走だったでしょう。
飢えに苦しんだ、約70年前の日本人を思うとき、
この玉蜀黍もまた、感謝の思いで手にすることができました。

 玉蜀黍の粒の疎らに敗戦日  

こんな変な句ができました。
季重なりですし、今日は8月15日でもありません。
しかし、心情は、このような感じでした。
これから、もっといい国になりますように、
私たちが力を併せていきたいものです。