呼吸のように・・・

俳句のエッセー

熱帯魚

冷房の良く効いた水族館の一隅に
熱帯魚の水槽が表れて、
彩豊かな魚たちを仰ぎみていました。
熱帯魚はその名の通り、南海の魚でして、
恐らく、水温は高いのだろうと思って見詰めます。
外は炎天。
猛暑の夏。
本当は、その環境こそ、
この魚たちにはふさわしいのだろうと思いつつ、
冷房に身を落ち着かせ、
ゆっくりと熱帯魚を見つめていました。
「結構な世の中になったもので…」
そんなことを言った人があったっけ…
水族館の魚たちも
文明の恩恵に与っていると言えるのかも
しれません…