暖房にまどろみやすき祈りかな ちえり
雪国の朝、寒さの中を来て、
礼拝堂に座り、指を組んで目を瞑り
祈り始めれば、その心地よさに、ついまどろんでしまいます。
暖房に体が暖められてのこと
誰もが覚えがあることでしょう。
教会、最年長の方の写生句です。
若者がまどろんでも、仕方のない奴だ、と思われるだけですが、
年配の方のそれは、しばしば事件になりました。
具合が悪いと勘違いされるのです。
二度ほど、そういうことがあり、
一度は救急車騒ぎとなりましたが、事なきを得ました。
しかし、一年前、お倒れになり、
先週、天に召されました。
思い出の一句となりました。