呼吸のように・・・

俳句のエッセー

暖房にまどろみやすき祈りかな

暖房にまどろみやすき祈りかな   ちえり

 

雪国の朝、寒さの中を来て、

礼拝堂に座り、指を組んで目を瞑り

祈り始めれば、その心地よさに、ついまどろんでしまいます。

暖房に体が暖められてのこと

誰もが覚えがあることでしょう。

教会、最年長の方の写生句です。

若者がまどろんでも、仕方のない奴だ、と思われるだけですが、

年配の方のそれは、しばしば事件になりました。

具合が悪いと勘違いされるのです。

二度ほど、そういうことがあり、

一度は救急車騒ぎとなりましたが、事なきを得ました。

しかし、一年前、お倒れになり、

先週、天に召されました。

思い出の一句となりました。