呼吸のように・・・

俳句のエッセー

花楓一歩一歩の磴へ舞ふ

花楓一歩一歩の磴へ舞ふ   田島 和生

 

磴へ舞ふ、とくれば、「花」かと思います。

が、掲句は「花楓」。

花楓は、キラキラと光りを散らして

零れてきます。

小さな羽根を輝かせて、

楽しそうに降ってきます。

その花楓の季語が、座五の「舞ふ」に

効いています。

風に踊るように、虚空を舞うように、

花楓は、一歩一歩を踏みしめている

作者の足元へ降ってきます。

磴をのぼる足元を楽しませてくれます。

何を思いつつ、これはどちらの磴なのか、

分かりません。

その磴を降り継ぐ花楓。

作者の心を華やかにしました。