呼吸のように・・・

俳句のエッセー

青瓢(あおひさご)

  青瓢幼ながらにくびれゐし   田島 和生

WEP俳句通信より。
面白い俳句だと思いませんか?
青瓢とは、瓢箪のまだ熟していないものをいいます。
まだ、青く若い実を、人を思わせる表現で詠んでいます。
「幼ながらに」まだ、子供だというのに、
「くびれゐし」一人前にくびれているというのでしょう。
まだ小さい実でありながら、大人のような形をしている、
そういうことでしょうが、「くびれ」を捉えたところが面白くしています。
くびれとは、大人の女性を思わせる表現だからでしょう。
少女をからかうように、青瓢を詠っています。
くびれに着目したところが作者の感性、優れて個性的といえます。