呼吸のように・・・

俳句のエッセー

俳人はなぜ長生きか

ある新聞で連載の「平和の俳句」。
選者の金子兜太さんが、退任されました。
98歳となられ、集中して選評を書けなくなったからだそうです。
俳句の選というのは、並大抵の体力では難しいと思っています。
何千、何万という数の俳句を読むだけでも相当ですが、
中から優秀な作品を絞り込むためには、
五七五という短い詩を想像力豊かに読みこまねばなりません。
俳句と対峙することは大変な体力、知力が要ります。
金子兜太先生のみならず、先生方は、皆さま、
同じような生活をなさっておられます。
もちろん、その中で、ご自分の結社の仕事があり、
作品も生み出しておられるのです。
文字通り「激務」ですが、先生方はとてもご高齢でいらっしゃるのも事実です。
この度、断腸の思いで、選者を降りられた金子先生も98歳の現役。
しかし、珍しいわけではありません。
なぜ、俳人は、元気で長生きなのか。
私たちは、よくこのような話をします。
吟行という名で、各地に出かけ、良く歩き、美味しいものを食べ、適当に頭を使う。
すべてが「適当に」盛り込まれているのです。
絶妙なバランスで、無理なく、頭と体への刺激があり、
結果、健康で長生きとなるのだろうと…
しかり、しかり、
健康で長生きをしたければ、俳句をされるのが一番。
是非、お試しあれ。