呼吸のように・・・

俳句のエッセー

廻船問屋「森家」

北前船で栄えた町、岩瀬。
富山県富山市にあります。
国指定重要文化財に指定されています。
天窓からの明りがまっすぐに差し込み、畳を明るくしています。
しかし、直射日光は目に悪いです。
誰もがわかっています。
もちろん、直射日光ではなく、ちょうど商談をするポイントは、
文字を見るのに適した明るさが確保できるように
計算された作りになっていました。
掌が、青白く見えるような、LEDを思わせるような明り。
電気がなかった時代の匠の技が、ここにはありました。
たくさんの見どころがあります。
が、この度、驚いた出会いがありました。
二階、番頭の間に、それは掛けられていました。
「富山高志句会吟行会」
和枝…康夫…信夫…晴美…平成十一年。
そうです。富山高志句会が吟行会を催していた、
その時の俳句が額に納められて、掛けられていたのでした。

大変、貴重なものです。
林晴美先生も、泊康夫先生も、山信夫先生も、もう天の国へ召されました。
しばらく当時の忍び、皆様の俳句を見つめていたのでした…