呼吸のように・・・

俳句のエッセー

おんおん

高岡は、銅器の町。
高岡大仏は、日本で三本の指に入る大仏ですが、
その胎内には、かなり大きなおりんがおかれています。
参拝者は、そのおりんを鳴らし、しばし手をあわせるのでした。
その「おりん」、なかなか止みません。
胎内の薄暗がりの空間を、いつまでも余韻が巡ります。
その細く、長く響く音色の澄んでいること。
さすがは、銅器の町、高岡だとおもいました。
鐘の音は、よく「おんおん」と響くと表現されますが、素晴らしい表現です。
しかし、このおりんの上品な音色は、「おんおん」というより、…何といいましょうか。
ここからが難しいところです。
「喨々」、ちがう。
「朗々」これは、人の声のようです。
「ゐんゐん」という音を発見しました。
が、一般的でなく、よけいにわかりにくいかもしれません。
難しい、この音色の表現に頭を絞りつつ、
いつしか完成することを願っています。
どうか、一度、高岡大仏のおりんの音色をお聞きになって、
どんな音の表現がぴったりか、考えてみてください。
で、良かったら、教えてくださいね。
内緒で。