呼吸のように・・・

俳句のエッセー

昼酒

  昼酒や頭上に一つ比良の雷   田島 和生

『かんさいの風』より。
お酒がお好きな先生の作品をご紹介します。
句会の後のお食事会では、熱燗が欠かせない先生です。
昨年の全国大会では、おでん酒をお詠みになりましたが、
それも「昼酒」の俳句でした。
そして、掲句も、「昼酒」が詠まれています。
「昼酒や」と切り、「頭上に一つ比良の雷」とは、
叱責を受けているような感じでしょうか。
ご自分でも、心に後ろめたさがあったのでしょう。
頭上に一つ、親父の雷が落ちて来たかのようにお詠みになりました。
面白い俳句です。
田島先生らしい、ユーモアのある作品でしょう。