冬の水

  水口(みなくち)という村過ぐる冬の水   田島 和生

WEP俳句通信、「近江逍遥」より。
「雉」主宰 田島和生先生の作品を鑑賞しています。
水口という村の名前、それは、作者が知っていたというより、
おそらく、村の入り口か何処かに書かれていたのでしょう。
見ると、確かに豊かな流れがありました。
地名は、土地の特徴を捉えていることが多いのですが、
この地は、水の豊かな土地なのだと知ったのでしょう。
水口、それは、山からの豊かな流れが放出されるところではなかったでしょうか。
冬の季節であっても、水が涸れることはありません。
掲句は、その豊かな水を捉えました。
村を巡り、それは、生活をささえる水として、
現在も利用されていることでしょう。
冬の生活を支える水は、水口村を通り、
更に流れて、村々を潤しているのではないでしょうか。
「冬の水」という季語に、深さと広がりを感じるます。