呼吸のように・・・

俳句のエッセー

鳶の巣

  鳶の巣を仰ぎゐし身の軽くなり   田島 和生

鳶の巣を仰ぎみると、身が軽くなりました。
感覚的なものを詠っている一句です。
鳶の巣を仰いでいる作者。
背筋を伸ばしてみると、体が軽くなったというだけではなく、
鳶の巣と子育て中の鳶の姿、そして青空が目に入り、
清々しい気分になったのでしょう。
それらを併せて、「身が軽くなり」とあらわしています。
写生には、このような心情を表すものも含まれます。