呼吸のように・・・

俳句のエッセー

春のある日

春のある日、懐かしい小学校の通学路を歩きます。
そこへ、今も変わらず、小高い丘に建つ一軒家があり、
庭先で女性が二人、ガーデニングらしきことをしていました。
私は姉と二人で歩いていきましたが、
その二人の女性が声をかけてきました。
一言、二言、言葉を交わしたでしょうか?
ふと姉を見ると、耳が涼しそうに見えました。
右の耳を覗くと、中は筒状の空洞になっていて、
頭の中を貫いています。
驚いて、さらによく、右耳の中を覗くと、
大きな空洞の先にある、小さな左耳の穴から、
その家の庭の垣根が見えていました。
大変です!
右耳から覗くと、左耳の穴までまったくの空洞だったのです。
脳みそは?
頭蓋骨の上のほうにうっすらとスペースがある、
たったそれだけの脳のスペースでした…
と、そこで目が覚めました。
あまりに面白かったので、
その夢の話を姉にすると、姉は、
「それは、本当のことかもしれない…」と、
真顔でつぶやいたのでした。
楽しくも変な夢に始まった、今日の日でした。