呼吸のように・・・

俳句のエッセー

梅雨じめり

梅雨のすっきりしないお天気です。
じっとりとして、湿度が高く、
晴れれば蒸し暑く、雨なら気分も沈む薄暗さです。
その中で元気がいいのは、植物たち。
紫陽花はもちろんのこと、紫式部も伸び盛りです。
元気がいいのは結構ですが、お隣にご迷惑がかかるので、
せっかくのお花も切らねばなりません。
かわいそうですが、仕方がないですね。
紫陽花は日ごとに色を増し、朝は花を上げているのを見るのは、
うっとうしい季節に気持ちが晴れやかになります。
洗濯物も、乾いているのかいないのか、
なんとなくすっきりしません。
それでも、みずみずしい空模様の時は、
世の中に、まったく不要なものはないのだと、悟ったような気になります。
いつだったか、どこでだったか、
礼拝の説教に、人は軽んじられると頭に来ると聞きましたが、
私はもとより、大した人間ではないですし、
普通に接していただけたら、それ以上のことはありません。
男の人はプライドが高いですし、偉くなればそれだけ、
信仰者にとって誘惑も増えるということなのでしょうが、
私は、怪しげな目で見られなければ、満足です。
うっとうしい梅雨に、お花を愛でる気持ちがあれば、
それだけで幸せ、と言える者でいたいですね。