呼吸のように・・・

俳句のエッセー

きらめきて

きらめきてかの世へ落花飛ぶごとし......和生

落花。
風に舞い上がる景色です。
一塊に散る頃より後、一ひら一ひらが光となって散る様子でしょう。
桜は、誰かを思い出させる花です。
大切な思い出を呼び覚ます花です。
風に高く舞う花びらを目で追うと、天に召された誰かへの思いがよ甦りました。
花は、私の思いのように、かの世へと流れていくようです。
思い出が、思いが花びらに乗り、舞ふ姿。
作者の願いでもあるようです。