呼吸のように・・・

俳句のエッセー

秋あかね

教会のベランダは、陽だまりになって、
秋の日差しをたっぷり楽しめます。
日差しが恋しい気候となり、赤とんぼもベランダの手すりに日を浴びて、
近寄っても動きません。
私も赤とんぼに並んで日を浴びていると、
別の蜻蛉の羽音がして、なんと、腕に止まりました。
じっとしている蜻蛉は、くつろいでいるようですが、
蜻蛉を腕に乗せている私は、体を硬直させていました。
目が合うと、ピッと尾を立てるので、見ないようにして、
そのうち、どこかへ飛んで行ってしまいました。
寂しいような、うれしいような…
一時期より、蜻蛉の数も減りました。
紅葉が進み、秋もおしまいに近づいてきたことがわかります。
もうすぐ、立冬です。