呼吸のように・・・

俳句のエッセー

神をさがす

雨の中、紅葉を詠みに出かけました。
森林公園での吟行会は、雉アーモンド句会初めての催しです。
「森のレストラン」で、昼食をとり、近くを散策します。
雨は小降りになりましたが、雲は早く、
風は頭上の木々を揺らして過ぎて行きます。
植物の名前を確認しながら、学びながら、森の中へと進みます。
木の実が降り、頭を打ちました。
とても痛かった、その出来事は、
不運なのか、幸運なのか、それはご本人次第です。

祈祷会の直後に出発した吟行会ですが、
教会を出るとき、
「神を探してきます」
と、牧師に告げました。

神は森林公園にいらしたでしょうか?
風の中にも神はいませんでした。
海桐の実から谷の深みを覗いても、神は見つかりませんでした。
降り続く木の実の道にも、神に出会うことはありませんでした。
それも、そのはずです。
神は、私たちの心に宿り、共に歩んでおられたのですから。

俳句は、十七文字の祈りとなって、目の前に並べられました。
人は言うでしょう。
上手いの下手だの、もっとこうだとか、ああだとか。
しかし、そのままでいいこともあります。
今日の作品は、今日の言葉。
今日はこのままでいいのです。

この俳句は、今日、持てる力をすべて注いだ作品です。
神は、それを善しとして、喜んでくださるに違いありません。

今日は、本当にお疲れ様でした。
とても楽しい吟行会でした。
十分な癒しがありますように、お祈りいたします。