呼吸のように・・・

俳句のエッセー

虫の声

夜は虫の声が部屋に届きます。
虫の声が響くと、部屋が静かだと思います。
厨の音が、虫の声に重なって響き合います。
涼しさを思う音ですね。

虫の声は、やがて普通になり、気にならなくなりました。
その中で、毛筆の練習をして、やがて夜も更けて…
何を書いたのかというと、
来年度から新しい牧師先生が就任されることが決まり、
教会の看板係の私は、その先生の名前を練習していたわけです。
また、苦手な字ばかりで格好がつかず、四苦八苦。
他人の名前を、これほど練習する機会もないだろうと思ったり、
本人より上手くなったりして、とおかしくなったり、
時を過ごしました。

筆を洗い、硯を片づけたら、
また、虫の声が聞こえてきました。
もう、休む時間です…