呼吸のように・・・

俳句のエッセー

初秋の雨

秋のはじめの雨は、退屈…
蒸し暑いし、山も木々も、装うには早い。
夏の日差しを思い出せば、なんとなく色褪せて見える。
そこで、
古い和紙を固めて何かできないかと、
瓶で型抜きをして、小物入れを作ってみた。
思わぬ出来に、大満足。
軽いし、割れないし、引き摺っても傷にならないし、
古くなったらそのまま捨てればいいし、
なんて扱いやすいのでしょう。
ニスを塗ろうか迷って、和紙の風合いを残すため、
塗らないでおくことにして…
底は丸くて、口は四角。
色は滲んだ桃色と柚子色。
何を入れようかな、と迷っているうちに、第二作に取り掛かる。

初秋の雨は、秋の心の初め。
…隣は何をする人ぞ…