呼吸のように・・・

俳句のエッセー

曲水

兼六園の曲水。
菖蒲の芽が立っていて、
流れてくる桜の花びらを受け止めている。
花弁は、まるで吸い込まれるように
菖蒲の芽にくっついてしまう。

さざ波は細かくて、柔らかくて、日差しを眩しく照らす。
少し風を感じる。
子供が小さなくしゃみをした。
花粉だろうか。砂埃だろうか。風だろうか…

玉石が洗われるのは、もう少し先かと思う。
最も華やぐ季節である。