呼吸のように・・・

俳句のエッセー

じゃが芋

じゃが芋は重いので、近頃は届けてもらったりする。
その場合、段ボール一箱単位なので、
届いた日から、一生懸命食べる。
おやつはじゃが芋のピザだったり、フレンチフライだったり。
夜食はじゃが芋のきんぴらだったり。
芋だらけ。

一生懸命じゃが芋を食べて、なくなるとホッとする。
でも、寂しいので、また一箱買う…
これの繰り返し。
何をしているのか、良くわからない。

皮をむいて、シャキシャキした芋は、美味しい。
これから暖かくなるので、うっかりすると芽が出てしまう。
芽が出るとじゃが芋は痩せて、皺くちゃになり、シャキシャキ感が失せる。
段ボールの中に、じゃが芋がいっぱい、
各々芽を出している姿は、ちょっと不気味。
じゃが芋の芽は、芋の表面を這うようにして伸びて行く。
すくすくと、逞しく…
新しい命としてみれば、自然の力に感動もするだろうけれど、
なにせ食材ですから、感動はなく、
どちらかと言えば、恐れに近い感覚かもしれない。

じゃが芋の芽は、コワイ。
それで、はやく食べようということになり、
で、やっぱり、なくなると寂しいので、
結果、芋ばかり食べている、ということである。

おしまい。