呼吸のように・・・

俳句のエッセー

年の餅

お餅を切るのには、タイミングがある。
搗きたての餅は、柔らかくて刃にくっついてよくない。
かといって、時間がたちすぎると、固くなって切れない。
程よいタイミングがある。

豆餅や昆布餅より、草餅は柔らかい。
草餅で餅の固さのサンプルとしたなら、後悔するかも知れない。

のし餅を切るのも、私の役目。
大きいので、間違ってテーブルに傷がつかないように、要注意!
初めは力で切って間にあうけれど、だんだんと
手が痛くなってきて、いよいよ腰を浮かせて全体重をかけて、切る。

切餅は冷蔵庫に入れず、涼しいところに保管する。
しかし、なぜかのし餅だけに黴が生えた。
同じ条件で、白いお餅だけに、緑の斑点がついていた。
大変ショッキングな出来事である。

丁寧に一つずつつまんで、黴を落としていくと、
皆、一様に小さくなった。
ちょっと損をした気分になる。
今日はそのお餅で、ぜんざいを楽しんだ。
明日も続きが楽しめそうだ。

明後日は、いよいよ鏡餅がテーブルに並ぶ。
お餅の日々は、まだまだ続く。