呼吸のように・・・

俳句のエッセー

聖夜の星

実は、トラブルがありまして…
日曜日の朝、教会へ出かけようとしたところ、
車のエンジンがかからなかったのです。
すぐにタクシーで駅へ向かい、電車に飛び乗って、
クリスマスの主日礼拝に駆け付けたのでした。

しかし、車はすぐには直らず、
翌日の賛美礼拝も、凍てつく夜を、電車とバスを乗り継いで
教会へ向いました。
寒い夜で、柿の木畠の角を、
タイヤをキュルキュルスリップさせて、車が曲がっていきます。
道路を横断するだけでもスケートリンクのように滑って、
恐ろしい路面でした。

そんな中、帰りはゆっくり歩いて帰って来たのですが、
見上げると、頭上に夜空の星はさやかに輝き、
月も競うように美しく冴えていました。
聖夜の家路は、寒さも楽しみの一つとなり、
冬らしさを味わいながらの道のりでした。

羊飼いたちが星に導かれて、馬小屋に眠る幼子の許へとやってきた、
聖書にあるイエス誕生の物語を思い浮かべました。
その時の星も、このように輝いていたのでしょうか。
この星の輝きを見ることができたことも、
神様からのプレゼントだと思っています。