呼吸のように・・・

俳句のエッセー

青柿

田舎の畑の中を歩いていて、道を尋ねられた。
しかし、よくわからない。
歴史古道なので、その方の方がよほど詳しい。
小学校の遠足でもなければ、歩いて山越えをしたりはしない。
そんな道だった。

畑の傍に柿の木があって、もう2センチから3センチほどに太っていた。
下には青柿の小さな実が、散乱していた。
柿は、良い実をつけるために、自ら余分な実を落とすのだそうだ。

地面に散った青柿は、コロコロを踏めば、くにゅっとする。
日が経つにつれ、乾燥して音を立てるようになる。
靴で踏むと、パキパキいう。

青柿の破片が、また散らばって、
その辺りに無残である。

でも、いつもの夏の一場面である。