呼吸のように・・・

俳句のエッセー

立夏

今日は立夏。暦の上では、今日より夏です。

私は、どちらかと言うと、暑さには弱い方だと思いますが、
夏はとても好きです。
海だとか、山だとか、そういう趣味ではなく、
季節として、夏は、もっとも生命力あふれた、
その意味で頂点だと思うからです。

世界がまぶしい、キラキラして見えます。
身にまとった装飾ではなくて、内面から溢れるような輝きがあります。

輝きは内面からでなくては、意味がないでしょう。
では、その内面からの輝きとは、何でしょうか。

性格の良さかもしれませんし、優しさかもしれませんし、
強さかもしれませんし、逞しさかもしれません。
いずれにしても、これらは別々には存在できない、と思っています。

それはそうと、
私たちは、何によって夏を思うでしょうか。
色々ありますが、まず、
朝の空気の匂いが違うと、私は思います。
爽やかな水の匂いがします。
これは、冬の雪の匂いとも、まったく違います。

風薫る五月、と言います。
日本人は、鋭い感性で季節を感じ取ってきました。
自然が少なくなって、生活環境が変わり、季節を感じにくくなってはいますが、
季節の変化は身の回りにあふれています。

それらを感じつつ生活できたなら、それほど豊かなことはないと思います。
それは、心で感じることだからです。

占いに頼るより、お金に頼るより、もしや、
はるかに美しい輝きを、あなたにもたらしてくれるかもしれません。

本当の豊かさの意味を、
真剣に考える時が来ていると思いませんか?